ぴよ将棋といえば小さな「ひよこ」と楽しく対局できる将棋のスマホアプリですね。
あまりに「ひよこ」が可愛くてシンプルなデザインなので、他の将棋アプリと比べると安っぽい印象を受けるかもしれませんが「中身はかなり本格派」。アマチュア高段者である僕や、まだ幼い僕の娘までが楽しめる仕様となっています。
また、通信対局はできませんが一緒にいる友達と対局できる「人間VS人間」の設定も可能なので、将棋盤を持ち運ばなくても将棋仲間とコミュニケーションが図れる優れもの。
今回はぴよ将棋と将棋ウォーズの棋力比較や、棋譜解析機能、さらに初心者が初段になるための使い方についてまとめてみました。
ぴよ将棋の棋力は24や将棋ウォーズ以上?
ぴよ将棋はコンピュータの強さをレベル1(15級)~レベル40(六段)までの40段階に設定できますが、肝心の「棋力」については他のアプリと比べてどうなのかを検証してみました。
まずはインターネット将棋の代表でもある「将棋倶楽部24」との比較。
将棋倶楽部24はぴよ将棋と違って全国の人と通信対戦するものなので、一概に比較が難しいかもしれませんが、同じ段級位で戦った場合にどちらが強いのかという視点で考えたいと思います。
まず、ぴよ将棋のレベル1である15級はガチで弱いです。正直、こちらが10枚落とし(玉と歩のみ)ても楽勝できるレベル。
一方の将棋倶楽部24で15級に登録している人は、まぁピンキリだとは思いますがルールを知っている人であれば、ぴよ将棋の15級よりは全然強いと思われます。
簡単に言うと、ぴよ将棋の15級から三段くらいまではアマチュアよりも弱く、逆に将棋倶楽部24は全ての段級位がアマチュアよりも辛いため差は歴然。棋力面では圧倒的に将棋倶楽部24が上ですね。
ただ、ぴよ将棋の四段はアマチュアと同じくらいの強さで、五段~六段の設定だと町道場で同じ段位で指すアマチュアよりも強いと思われます。
一方の将棋倶楽部24で四段として活躍する人は通常のアマチュア四段よりも強いので、やはりぴよ将棋よりも上。五段~六段になってくるとぴよ将棋も強いので「ぴよ将棋VS将棋倶楽部24」だと互角な感じです。
続いて、日本将棋連盟公認のアプリである「将棋ウォーズ」との比較を行います。
将棋ウォーズは通信対戦及びコンピュータとの対戦が可能。コンピュータの部分に関してはぴよ将棋と同じく、弱い級位はとことん弱く、段位が上がっていくに連れて強さが半端ではなくなってきます。
正直、コンピュータのクオリティーで言えば、(同じ段級位であれば)ぴよ将棋も将棋ウォーズもそこまで差は無く「ほぼ互角」。
まぁぴよ将棋が六段までなのに対して将棋ウォーズは十段まであるので、当然段位が上の場合は将棋ウォーズの方が強いです。十段のGoldPonaはトッププロよりも強いかもしれません。
また、ぴよ将棋(コンピュータ)と将棋ウォーズ(人間)の対戦だと、三段くらいまでは将棋ウォーズの人間の方が強いと思われますが、四段で互角、五段~六段になってくるとぴよ将棋の方が強いでしょう。
少なくともぴよ将棋の六段に楽々勝てるのはアマチュアでも全国トップクラスだと思うので、一般的な将棋ファンの方が対局を楽しむ分には一生使えるアプリだと思います。
ぴよ将棋の「棋譜解析」について!
ぴよ将棋は無料アプリであるにもかかわらず、棋譜解析という非常にありがたい機能が搭載されています。
いわば一局を通しての形成判断をグラフ化し、どの手が好手・悪手だったのかが判別できるんです。
また、各局面で自分が優勢だと思っていたのに実は劣勢だったとか、逆に劣勢だと思っていたら優勢の判定結果が出たということもあるでしょう。
しかも各局面においてどのように指すべきだったかを教えてくれるという驚きの機能も。
図の「検討」ボタンを押すと推奨手が10数手表示されるので、自分が苦手な局面や悪手だと判定された局面でこの機能を使えば、模範解答が分かり棋力向上へつながるという理屈です。
設定でコンピュータの戦法「居飛車・振り飛車」や「玉の囲い方」を設定できるため、こちらが検討したい局面が出現しやすいし、そもそも「人間VS人間」の設定で対局をすれば自由に好きな局面を作れます。
ぜひこの機能を使いまくって棋力向上へと役立ててくださいね。
ぴよ将棋で初心者が初段になる方法も!
初心者の人で将棋が強くなりたい!と思ったら、まず目指すのはアマチュア初段ではないでしょうか?
初段というと空手や柔道で言えば黒帯。どこに行っても初段という実力・称号は一目を置かれるものです。
僕はアマチュアの高段者なので、初段になるための道のりは明確に分かります。意識してほしいのは、「得意戦法を持つこと」と「自分より少し強い相手と指すこと」です。
初心者の人はまず、ぴよ将棋のレベル1の10枚落ち(相手が玉と歩のみ)の状況から始めてみましょう。まぁルールを知っていれば100%勝てます。
ここで注意してほしいのが、「ただ勝てばいいわけではない」という点です。
めちゃくちゃに指して結果的に勝てたとしても得るものはありません。大切なのは「得意戦法を使って勝つこと」。
将棋には居飛車や振り飛車(向かい飛車・三間飛車・四間飛車・中飛車 等々)といった様々な種類の攻め方があり、玉の守り方(囲い方)も多くのバリエーションがあります。
こうした戦法についての書籍はたくさん販売されていますので、気になる戦法に特化した書籍を購入して読めば基本は身につくはずです。
例えば、四間飛車の書籍を読んで得意戦法としてやっていく場合は、仮に相手がぴよ将棋のレベル1(かつ10枚落ち)だったとしても四間飛車を使って戦いましょう。
勝つことが目的ではなく、得意戦法を伸ばすことが目的なので。
まぁ慣れてくれば平手のみで対局し、勝つたびにレベルを一つずつ上げていけばいいでしょう。どこかで勝てないレベルにぶち当たると思いますので、負けても棋譜解析を行い、何が悪手だったのか、どう指すべきだったのかを細かくチェックすべきです。
「今まで勝てなかった相手に勝てた」という経験が自信につながり、棋力は向上していくものなので、細かくレベル分けされたぴよ将棋をとことん利用してくださいね。
もう一度言います。
「書籍を買って得意戦法を身につける」「ぴよ将棋のレベル1(駒落ち)を得意戦法で倒す」「駒を落とす枚数を減らしていき平手に慣れる」「勝つたびに一つずつコンピュータのレベルを上げていく」「勝てなくなったら棋譜解析を行い修正する」
あと、これと並行して「1手~9手程度の詰将棋を繰り返し行う」ことで初段には「確実に」なれます。
参考:将棋ウォーズの弾丸で昇級昇段!棋神の使い方や格上に勝つコツも
ぴよ将棋があれば「対コンピュータ」という意味では他のアプリは必要が無いでしょうね。
無料かつ機能が充実したこのアプリを使って「将棋を楽しむ人が増えてくれれば」と心から願っています。
というわけで今回はスマホアプリの「ぴよ将棋」についてまとめてみました。
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