集団討論(グループディスカッション)とは、あるテーマについて数人のグループで話し合い、結論を導き出すための手法です。
これは民間企業や公務員の採用試験に取り入れられていて、個人面接だけでは判断しにくい「コミュニケーション能力」「協調性」「積極性」などを見極めるために行います。
個人面接以上に差が付きやすい重要な試験ですので、事前に十分な対策をおきましょう。
そこで今回は、集団討論の役割分担や合格するポイント、さらには練習方法についてもまとめてみました。
集団討論のコツを学ぼう!!
一見難しそうな集団討論ですが、コツがありますので心配しないでください。試験には必ず制限時間が設けられているので、まずは時間配分を決めることが大切です。
例えば、「今までにないスマホの便利な機能を考えて、グループ全体でまとめた結論を最後に発表してください。制限時間は45分です。」といった課題が出たとします。
「各自が新しいスマホの機能について考える時間を10分」「各自が考えたアイデアを意見交換する時間を10分」「出てきた意見を一つにまとめる時間を20分」「発表の時間を5分」といった感じで、細かく時間の使い方を設定しておく必要があります。
時間配分を決めていないと「討論はしたけど発表する前に時間切れ」となってしまう可能性もありますから。(そうなると全員大幅な減点になります。)
もう一つのコツとしては、テーマについての定義を決めることです。
例えば、「あなた方は子育て支援プロジェクトの一員として抜擢されました。子育てしやすいまちづくりの具体的なプランを考え、必要な予算も明確に決めなさい。」といった課題が出た場合であれば、「まちの範囲をどの広さに設定するのか?」といった定義を最初に決めなくてはいけません。
なぜなら、「市全体でのまちづくり」にするのか、「小学校の校区単位でのまちづくり」に焦点を当てるのかによっても予算は変わってきますし、もっと言えば「どこの地域にするか」まで絞った方が良い場合もあります。
最初にそうした定義を決めておくことでグループ全員の意見がある程度具体化され、より明確なプランを作り上げることができるからです。
集団討論のテーマが出された際には、必ず「時間配分」と「定義」を決めてくださいね。
参考:面接の志望動機の注意点!履歴書の書き方は?意外なポイントとは?
集団討論の役割分担は重要なの?
集団討論では役割分担というものがあります。グループのリーダー的存在の「司会進行役」や、時計を見ながら時間を管理する「タイムキーパー」、さらには全員の意見をまとめる「書記係」や最終的にまとめた内容を発表する「発表係」などですね。
試験の課題が出される際に「司会とタイムキーパーを決めてください。」なんて言われるパターンもありますし、何も言われないこともあります。
仮に何も言われなかったとしても、役割はしっかりと決めておいた方がスムーズに討論できますので必ず決めるようにしましょう。
もちろん人数的に全ての人が役割を担うわけではありませんが、絶対に意識すべき重要な点があります。
「絶対にどれか一つ役割を担うべき。」
だということです。
どの役割でもいいので、必ず何かは引き受けましょう!!もちろん、役割を担当しなくても採用されている人は多数います。ただ、率先して役割を担当することで必ずプラスの印象を得ることができますから。集団討論は、いかにプラスの印象を積み上げていくかが勝負ですので、良い印象を与えることができる機会を逃すのは損ですよ。
集団討論で合格点に達するポイントや練習方法も!
集団討論で合格点に達するポイントがありますのでご紹介しますね。
1.グループ全体としての第一声は自分が話す
討論が始まったら「誰が一番最初に話し出すのか?」といった変な空気が流れます。(笑)第一声で自分から話すことで討論の主導権を握りやすくなり、試験官の印象も絶対に良くなりますから、ここでのポイント(印象点)は絶対に稼ぐようにしましょう。
2.自分一人で決めない
集団討論は自分の意見をしっかりと出す必要がありますが、自分一人で決める「個人プレイ」は減点の対象となります。必ず自分の意見を言った後に「皆さんはどう思われますか?」と同意を得て、全体の意見であることを印象付けましょう。
3.他人を否定しない
討論をしていると「ん?この人の意見は変だぞ?」とか、「自分の意見とは真逆だな。」と思うことがあります。仮にそんな状況に遭遇したとしても絶対に「それは違うでしょ。」などと否定はしないでください。基本的には他の人の意見を肯定する必要があります。ただ、どうしても自分の意見を通したい場合は「〇〇さんの〇〇という意見の〇〇な点が素晴らしいですね。」と一回受け入れた後に、(反対意見の)「〇〇という方法も〇〇といったメリットがありますのでどちらも捨てがたいですね。皆さんはどう思われますか?」とさりげなく自分の意見を主張しましょう。
4.人の意見を引き合いに出す
他の人が意見を言っている際、自分の考えをまとめることに精一杯で聞いていないのは最悪です。他の人の意見をしっかりと聞き、「先ほど〇〇さんが言われた〇〇というアイデアの件ですが・・・」といった感じで話すと(しっかりと集団で討論できている雰囲気が出るため)良い印象を与えることができます。
5.具体的な予算を提案する
課題に予算の文言が出ている場合は必ず「具体的な予算を提案」しましょう。意外とこれができない人が多いので、差が付きやすいポイントです。例えば、「子育てしやすいまちづくり」で防犯カメラを設置するのであれば、「カメラが何台必要で一つあたり〇〇円なので合計〇〇円必要」とはっきりと言いましょう。(一台当たりの具体的な金額を知らなくても大体で大丈夫なので、自信を持って言うことが大切です。)
そして、最後に最も重要な「練習方法」についてお伝えします。
それは、必ず模擬集団討論を受けるということです。頭の中でどれだけイメージトレーニングをしても、いざ実践となるとなかなかうまくいかないと思います。就職活動仲間がいるのであれば、複数人で何度も繰り返し模擬集団討論を行いましょう。(もちろん時間も計ってくださいね。)
一緒に練習できる友人が周りにいない場合は、(民間企業志望者であっても)有料ですが公務員の予備校に行って模擬集団討論を受けてみましょう。一回限りの単発で受けられるものもありますので、事前に予備校に連絡して聞いてみてください。
繰り返しますが、模擬の練習をせずにぶっつけ本番は危険過ぎますからね。
参考:集団討論の「役割分担」対策①!司会やタイムキーパーの進め方とは?
集団討論はあまり聞き慣れないものかもしれませんが、もし就職試験の一つとして集団討論を行う機会があれば、この記事を参考にして採用を勝ち取ってくださいね。
というわけで今回は集団討論のコツについてまとめてみました。
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