井上慶太さんといえば将棋界最高の段位「九段」を保持する関西出身のプロ棋士ですね。
1996年に羽生善治さんが「タイトル七冠独占」の偉業を達成し、誰も羽生さんには勝てないのでは?と噂された中「七冠の羽生善治」を初めて倒したのが井上慶太さんなんだとか。(驚)
対局前日には相手の研究をしている棋士も多い中、井上慶太さんは「駒を磨いて過ごす」という変わった性格の持ち主でもあります。(笑)
そこで今回は井上慶太さんと藤井聡太さんの対局や、一門の弟子、さらに座右の銘についてまとめてみました。
井上慶太のプロフィール!藤井聡太を撃破!
【名前】井上慶太(いのうえ けいた)
【誕生日】1964年1月17日
【出身】兵庫県
【段位】九段
【棋士番号】157
【プロ入り】1983年2月4日
井上慶太さんはかつて順位戦で最高クラスのA級の座についていたこともあり、将棋界のトップを突っ走ってきました。
ただ現在ではタイトルに手が届くような結果が残せていないのも事実です。
やはり「ひふみん」が引退したように、井上慶太さんの強さも若手の勢いにのまれて過去の存在になってしまったのかな・・・という悲しい考えを持つ人も多いのではないでしょうか?
そんな井上慶太さんとは対照的に、若くして勝ち続けている天才棋士がいますよね。
そう、史上最年少でプロ棋士になり、プロ史上最高の連勝記録まで作ってしまった怪物
「藤井聡太さん」です。
一時期は29連勝し、再度連勝を重ねて16連勝という勢いのまま2018年3月に藤井聡太さんと井上慶太さんの対局が実現しました。
藤井聡太さんにとっては16連勝中で詰将棋選手権も4連覇中で、さらにこの対局が中学生としての最後の対局ということで、気合の入り方も凄まじいものがあったと思います。
しかし、結果は井上慶太さんの勝利!
藤井聡太さんは「現在の」永世七冠である羽生善治さんや、佐藤天彦名人を倒しているのにもかかわらず、井上慶太さんの将棋には勝てませんでした。
僕も長年将棋ファンをやっているので、井上慶太さんのようなキャリアの長い棋士が「強さを見せつけてくれる」ことはすごくうれしく思います。
実は井上慶太さん、過去に負けが続いて落ち込んでいた際、先輩棋士の谷川浩司さんにこのような手紙をもらったそうです。
「報われない努力はない」
井上慶太さんはこの言葉を胸にコツコツと努力し、藤井聡太さんを倒すだけの実力を着実に身に付けていたということです。
藤井聡太さんのような「天才」を前にすると勝負の前から「負けるだろう」と弱気になってしまいそうなものですが、自分の今までの努力を信じて劣勢を跳ね返し、見事に逆転勝ちした井上慶太さんの姿勢を僕を僕の人生に置き換えて見習っていきたいと思います。
井上慶太一門の弟子が強すぎ!
実は井上慶太さんは「弟子を育てる」という点にも力を注いでおり、とんでもなく強いプロ棋士を誕生させているんです。
そんな強すぎるお弟子さんがこちらの3名。
左から稲葉陽さん、菅井竜也さん、船江恒平さんですね。
稲葉陽さんは順位戦を高速で駆け上がり、A級棋士として名人位に挑戦したとんでもない実績があります。
菅井竜也さんは将棋のタイトルの一つである「王位」を6連続防衛中の羽生善治さんから奪取し、なんと平成生まれのプロ棋士として初めてのタイトルホルダーとなった偉大なる棋士なんです。
船江恒平さんは藤井聡太さんの存在する以前に詰将棋選手権を制覇しており、電王戦を作った故「米長邦雄さん」が真っ先に「コンピューターと戦ってくれ」と指名したのが彼なんだとか。
これだけの実績や期待値を持つ弟子を3名も育て上げた井上慶太さんは本当に将棋界に貢献していると思います。
ただ、井上慶太さんは意外にも「プロ棋士を目指すのはあまりお勧めしない」という言葉を残しているそうなんです。
というのも、コンピュータ将棋が世に出てきた現在、簡単に良質な棋譜を解析できることから全国各地で強すぎる子供たちが育っており、プロ棋士になるのは「過酷すぎる」からなんだとか。
実際に奨励会6級になるのもアマ五段以上ないと厳しいそうで、しかも入会は遅くとも小学生のうちではいと間に合わないとの見解を持っているそうです。
やっぱり強い弟子をプロ棋士に育て上げた実績がある分、それ以上に「プロ棋士になれずに涙をのんだ弟子」もたくさんいたということでしょうね。
確かに年齢制限までにプロになれなければ、社会人としての「空白期間」ができてしまうので人生的にはマイナスになります。
ただ、そんなリスクも覚悟で「絶対にプロ棋士になるんだ!」という人がいれば、ぜひ井上慶太さんの門をたたいて厳しい将棋の世界で結果を残してほしいです。
それだけの指導力があるのが井上慶太さんだと思うので。
井上慶太の座右の銘の噂も!
最後に、井上慶太さんは「ある言葉」を座右の銘として掲げているそうなのでご紹介します。
その言葉とは・・・
「人間万事塞翁が馬」
「は?何ですかこの言葉?」
って聞きたくなりますよね。(笑)
まぁ簡単にいうと、幸福や不幸は予想できないという意味なんだそうです。
例えば、自分の子供が足を折ってしまっても、結果として戦争に行かずに済んで生き残ったというエピソードがあります。
足を折った時点では不幸ですが、「足を折ったことが幸福につながるかもしれない」という前向きな発想なんですね。
逆に幸福なが起きても「不幸につながるかもしれない」と慎重に行動して自分を戒めるという意味にも使えます。
こうした座右の銘を持っているからこそ、井上慶太さんは「いい時も悪い時も」常に全力で努力し、棋士や指導者として輝き続けているんでしょうね。
参考:藤井聡太はポナンザに勝てる?人気の秘密は?連勝記録や対局料について
井上慶太さんはまだまだトップとして活躍できる実力を証明してくれましたし、今後もタイトル獲得などの期待もできる棋士だと思います。
いつまでも強い棋士として、そして最高の指導者として将棋ファンの憧れの存在でいてほしいですね。
というわけで今回は将棋棋士の井上慶太さんについてまとめてみました。
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